Web接客ツールの導入を検討している方も多いのではないでしょうか。事実、Web接客市場ツールの規模は2015年に約7億円だったのに、2016年には約17億円と前年と比較して142.9%も伸びています。
参照:ITRがWeb接客市場規模推移および予測を発表|ITRプレスリリース
この記事では、おすすめのWeb接客ツールを10種類紹介します。この記事を参考にすることで、どのWeb接客ツールを導入すればよいのか判断しやすくなるため、業務効率の向上へつながるでしょう。ぜひ最後までお読みください。
Web接客ツールとは?
Web接客ツールとは、Webサイトのユーザーへチャットボットやポップアップを活用してオンライン接客を行うツールです。具体的には、オンラインショッピングやカスタマーサポート、フィードバックの収集など、活用方法は多岐にわたります。
Web接客ツールが重要視されている背景としては、多くのWebサイトが乱立しており、顧客の獲得や維持が難しい点があります。Web接客ツールを導入すれば、ユーザーが使いやすいサイトになり、CVR率向上へつながる可能性があります。顧客を獲得しやすい状況形成をするためにも、Web接客ツールを導入することが必要です。
Web接客ツールの種類
Web接客ツールには、以下の3つの種類があります。
Web接客ツールの種類 | ツールの導入 | 効果 |
---|---|---|
ポップアップ型 | クーポンや広告をポップアップウィンドウ形式で表示する種類 | ユーザーの行動に適切な個別メッセージを表示できるため、購買促進につながる |
チャット型 | チャット形式でユーザと直接対話できる種類 | AI型とシナリオ型のツールで選択でき、どちらも顧客の離脱防止につながる |
ハイブリッド型 | ポップアップ型とチャット型の機能を併せ持つ種類 | カスタマーサービスやマーケティングなどさまざまな目的に活用できる |
Web接客ツールの種類によって、活用できる目的が大きく異なります。それぞれの種類を把握して、Web接客ツールを導入してください。
Web接客ツールの価格相場
Web接客ツールの導入を検討している方のなかには、価格相場がわからずに導入を悩んでいる方も多いでしょう。種類ごとのWeb接客ツールの月額料金の価格相場は以下のとおりです。
◾️|ポップアップ型:月額9,800円(税込)(スタンダードタイプの場合)
◾️|チャット型:月額23,000円(税込)(スタンダードタイプの場合)
◾️|ハイブリッド型:月額50,000円(税込)(スタンダードタイプの場合)
また、Web接客ツールはツールによって初期費用の有無が大きく異なります。利用を決める前に初期費用がどれくらいかかるのかを確認したうえで、ツール選びをしてください。また、ツールによっては無料利用期間を用意している場合があります。
なるべく安い費用でWeb接客ツールを導入したい方は、無料利用期間を用意しているツールを利用しましょう。
Web接客ツールを導入する3つのメリット
Web接客ツールの導入を判断するためには、利用するメリットを把握しなければいけません。Web接客ツールを導入すると、以下の3つのメリットが得られます。
Web接客ツールを導入するメリットを把握し、自社に必要なのかを判断してください。
1. ユーザビリティの改善
Web接客ツールを導入すれば、ユーザビリティの改善ができます。ユーザーは何が原因で自社商品を購入しないのかをデータ分析することで、理解できるようになるからです。
例えば、Webサイトが複雑な作りだった場合、ユーザーは欲しい商品が見つからずに悩んでいる可能性があります。しかし、Web接客ツールを導入してユーザーが求めている商品にすぐたどり着ける仕組みづくりをすれば、顧客満足度向上へとつながります。
また、Web接客ツールを導入すれば、ユーザーの購買データを収集し、マーケティング戦略に役立てることが可能です。新たな経営戦略の立案や顧客満足度をさらに高めるためにはWeb接客ツールが必要です。
2. 営業業務の効率化
営業業務を効率化するためには、Web接客ツールの導入を検討しましょう。営業担当の代わりにチャットボットがユーザーからの問い合わせに応答するため、その分ほかの業務へ時間を割けるようになります。
また、人に話すよりチャットボートに問い合わせ事項を入力するだけなので質問するハードルが低く、ユーザーのニーズが拾いやすくなる可能性があります。Web接客ツールを導入すれば、営業業務を効率的に進められ、人件費削減にもつながるでしょう。
3. CVRの向上
Web接客ツールの導入は、CVRが向上するメリットが得られます。Web接客ツールを活用して、ユーザーが知りたい商品のおすすめポイントをリアルタイムで伝えられるため、離脱率防止が可能です。
例えば、ポップアップ型のツールの場合は、ユーザーの属性・状況に合わせたキャンペーンの告知ができたり、初回限定の割引クーポンを提示できたりします。また、AIを用いたチャット型ツールでは、ユーザーの問い合わせ内容に対して自動的に回答できるので、悩みを解決できて購買行動をしやすくなるでしょう。
CVRの向上は、Webサイトで利益を得続けるためには必須です。効率的に利益を得やすい仕組みづくりをするために、Web接客ツールを導入してCVRの向上を目指すとよいでしょう。
Web接客ツールの選び方
Web接客ツールは、他社のWebサイトとの競争に打ち勝つために導入する必要があります。他社との優位性を確立して顧客に選んでもらうサイト作りをするためには、KPIを立案しましょう。
KPIとは、目標達成に向けた進捗状況を数値面で評価するための指標です。KPIを活用すれば、目標達成に向けた道筋を可視化・共有できるため、トラブル発生時でも適切なフォローがしやすくなるでしょう。
例えばCVRを3%にしたい場合は、「ポップアップ型のツールを活用して半額キャンペーンのクーポンを50名限定で配布する」といった具体的な目標設定をしましょう。ただ、KPI効果を適切に得るためには、自社に適したWeb接客ツールを選ばなければいけません。Web接客ツールは、以下の3つの項目に分類して選んでください。
自社が掲げた目標達成をするためにも、上記を参考にしたうえでweb接客ツールを導入しましょう。
導入の目的にあうWeb接客ツールを選ぶ
Web接客ツールは、導入の目的に沿ったツールを選んでください。例えば、CVRを向上させたいのであればポップアップ型のツールを導入しましょう。ポップアップ型は、ユーザーへクーポン配布やおすすめポイントを表示できるため、離脱率防止につながります。
一方で業務効率向上やカスタマーサポートを充実させたい場合は、チャット型を導入しましょう。資金に余裕があって離脱率の防止や業務効率も向上させたい場合は、ハイブリット型の導入を検討してください。自社がWeb接客ツールを導入する目的を明確にしたうえで、適切なツールを選びましょう。
費用対効果の高いWeb接客ツールを選ぶ
Web接客ツールは、費用対効果の高さで選ぶことが大切です。Web接客ツールを導入した結果、導入や運用にかかる費用が上回れば、導入した意味がありません。そのため、自社が必要な機能を兼ね備えた費用対効果の高いツールを選ぶ必要があります。
あらかじめWeb接客ツールの導入や運用にいくら費用がかかるのかを計算しておくとよいでしょう。事前に計算しておけば、どれくらいの初期費用や月額料金がかかるWeb接客ツールを選ぶべきか判断しやすくなります。
自社運用がしやすいWeb接客ツールを選ぶ
Web接客ツールを選ぶ際は、自社運用がしやすいかを確認しましょう。実際に導入したとしても操作が複雑で運用しづらい場合、安定して自社で使用し続けることはできません。安定してツールを使用し続けなければ、再度新たなツールを選ぶ手間がかかります。
また、複雑で運用しづらいツールを使用するよりも、運用しやすいツールを選んだほうが作業時間も短く済みます。まずは具体的な運用方法を確認したうえで、自社へ導入するWeb接客ツールを選んでください。
Web接客ツールおすすめランキング10選
Web接客ツールおすすめランキング10選について紹介します。
ツール名 | プラン | 費用 | トライアルの有無 | タイプ |
---|---|---|---|---|
KARTE | 要問合せ | 要問合せ | 3ヶ月トライアルあり | ポップアップ型 |
Flipdesk | スタンダードプラン | 50,000円/月 | 無し | ポップアップ型 |
Sprocket | 要問合せ | 要問合せ | デモアカウントを発行して管理画面の貸し出しをしている | ポップアップ型 |
Kaiu | 自分で運用プラン | 50,000円/月 | 無し | ポップアップ型 |
ecコンシェル | スタンダードプラン | 9,800円/月 | 無し | ポップアップ型 |
CODE Marlething Cloud | 要問合せ | 要問合せ | 14日間の無料トライアルを開催している | ポップアップ型 |
OPTEMPO | 要問合せ | 要問合せ | 無し | チャット型 |
Zendesk chat | Suite Team | 5,900円/3ヶ月 | 有り | チャット型 |
チャネルトーク | Early Stage | 2,700円/月 | 有り | チャット型 |
ChatPlus | ミニマム | 1,980円/月 | 有り | チャット型 |
上記の表を参考にし、自社に適したWeb接客ツールを導入してください。
KARTE – 株式会社プレイド
プラン | 費用 | トライアルの有無 | タイプ |
---|---|---|---|
要問合せ | 要問合せ | 3ヶ月トライアルあり | ポップアップ型 |
KARTEはサイトデザインが分かりやすく、HTMLの知識が一切なくても設定できるWeb接客ツールです。例えば、ポップアップメニューやA/Bテストなども追加料金を支払うことなく設定できます。
また、KARTEはユーザーの生の声を聞けるメリットがあります。具体的には、アンケートでユーザーの意見を収集したり、オンラインでユーザーの動向を把握したりです。KARTEは、誰でも設定しやすく、ユーザーの定性的なデータを確認できるツールです。
Flipdesk – 株式会社マテリアルデジタル
プラン | 費用 | トライアルの有無 | タイプ |
---|---|---|---|
スタンダードプラン | 50,000円(税込)/月 | 無し | ポップアップ型 |
Flipdeskは、ほかのツールと比較してリーズナブルな価格で導入できます。Web接客ツールはユーザーごとに料金設定されている傾向がありますが、Flipdeskは利用するユーザーが多くてもかかるコストは変わりません。そのため、コスト削減が可能です。
また、追加料金を支払えば、自社に必要な導入サポートや運用サポートを選べます。導入サポートを選ぶと、Flipdeskを自分自身で使いこなせるようになるまで、徹底的なサポートを受けることが可能です。
運用サポートの場合は、担当者に毎月施策の実施の相談をしたり、毎月のレポート作成をしてくれたりします。Web接客ツールの導入が初めてで適切なサポートを受けたい場合に必要なWeb接客ツールです。
Sprocket – 株式会社Sprocket
プラン | 費用 | トライアルの有無 | タイプ |
---|---|---|---|
要問合せ | 要問合せ | デモアカウントを発行して管理画面の貸し出しをしている | ポップアップ型 |
Sporocketは、ユーザーがクリックしたボタンやページをスクロールした場所など、詳細な分析ができるWeb接客ツールです。そのため、Sporocketではユーザーが離脱する傾向がある場所でポップアップを表示し、適切なWeb接客の施策ができます。
また、Sporocketでは、ユーザーのWebサイトの訪問データを細かく理解できるので、ポップアップに表示するメッセージの内容設定も可能です。Sporocketは、細かな分析をしたい方やポップアップに表示されるメッセージ内容の設定までしたい方に適しています。
KaiU – 株式会社エフ・コード
プラン | 費用 | トライアルの有無 | タイプ |
---|---|---|---|
自分で運用プラン | 50,000円/月 | 無し | ポップアップ型 |
KaiUは、ポップアップに表示されるアニメーションの種類が豊富なWeb接客ツールです。例えば、フェードインや右からのスライド、縦回転など種類が豊富なので、ユーザーの目に留まりやすい特徴があります。
また、Kaiuではユーザーがブラウザを閉じる瞬間や訪問ボタンなどを自動で判別し、最適なポップアップを自動的に表示可能です。ポップアップの内容にユーザーが注目することに注力したい場合は、KaiUの導入を検討するとよいでしょう。
ecコンシェル – NTTドコモ
プラン | 費用 | トライアルの有無 | タイプ |
---|---|---|---|
スタンダードプラン | 9,800円/月 | 無し | ポップアップ型 |
ecコンシェルは、一部の機能を永久に利用できる無料プランが用意してあるWeb接客ツールです。多くのWeb接客ツールは無料プランを用意していませんが、ecコンシェルでは無料プランを用意しているため、コスト削減したい方でも安心して利用できます。
また、ecコンシェルの運用は手軽に行えます。会社は誰にいつどこで何のキャンペーンをポップアップに表示させたいのかを設定するだけなので、安心して利用可能です。ecコンシェルは、無料でツールを利用したい方に適しています。
CODE Marketing Cloud – 株式会社エフ・コード
プラン | 費用 | トライアルの有無 | タイプ |
---|---|---|---|
要問合せ | 要問合せ | 14日間の無料トライアルを開催している | ポップアップ型 |
CODE Marketing Cloudは、ほかのツールとの連携ができるWeb接客ツールです。具体的には、各種MAツールやGoogle Analyticsなどと連携でき、蓄積されているユーザーデータをCODE Marleting Cloudで活用できます。
また、CODE Marleting Cloudでは、ECや健康、人材など業界に合わせたテンプレートを豊富に用意しています。そのため、自社サイトのユーザーが抱えている悩みを解決しやすいです。ほかのツールと連携したい方やテンプレートで効率的にユーザーの悩みを解消したい方におすすめです。
OPTEMO – 株式会社ジェイタマズ
プラン | 費用 | トライアルの有無 | タイプ |
---|---|---|---|
要問合せ | 要問合せ | 無し | チャット型 |
OPTEMPOは、企業とユーザー側がチャット・音声通話を活用してコミュニケーションがとれるツールです。Webサイトへ訪問しているユーザーがリアルタイムで見ているページの可視化ができるので、温度感が高いタイミングでの声かけが実現できます。
また、OPTEMPOは、SFA/MAツールとの連携が可能です。適切なタイミングで声をかけてCVRを向上させたい方やSFA/MAツールと連携させたい方におすすめです。
Zendesk chat – 株式会社Zendesk
プラン | 費用 | トライアルの有無 | タイプ |
---|---|---|---|
Suite Team | 5,900円/3ヶ月 | 有り | チャット型 |
Zendesk chatは、ユーザーが特定のページを訪れた際に自動アクションを設定できるトリガー機能を有しているツールです。そのため、業務効率向上につながります。
また、Zendesk chatはスマートフォン用のアプリも提供されているので、気軽に操作可能です。無料トライアルの場合は最大5人、有料プランは2人以降無制限で同時チャットができます。スマホで使用したい方におすすめのツールです。
チャネルトーク – 株式会社Channel Corporation
プラン | 費用 | トライアルの有無 | タイプ |
---|---|---|---|
Early Stage | 2,700円/月 | 有り | チャット型 |
チャネルトークは、10,000社以上が導入するチャットツールです。チャネルトークはLINEやInstagramと連携ができるため、自社が運用しているSNSアカウントのフォロワー増加につながります。
また、オフラインの顧客に対してSMSを配信したり、一括即時配信でマーケティングができたりと、さまざまなマーケティングに活用できます。チャネルトークは、自社マーケティングを強化したい方におすすめです。
ChatPlus – チャットプラス株式会社
プラン | 費用 | トライアルの有無 | タイプ |
---|---|---|---|
ミニマム | 1,980円/月 | 有り | チャット型 |
ChatPlusは、登録画面に表示されるタグを指定場所にコピーするだけで導入できるツールです。ChatPlusには機能数が5,000種類あり、新機能を日々アップデートしているため、適切なマーケティング支援ができます。
また、TramsやLINEなど約30社のサービスとも連携可能です。ChatPlusは、気軽にツールを導入したい方や他のツールと連携したい方に適しています。
Web接客ツール比較のまとめ
Web接客ツールを導入すれば、ユーザビリティの改善や営業効率の向上など、さまざまなメリットがあります。とはいえ、ツールによって機能性が全く異なっています。
例えば、KARTEでは、HTMLの知識が無くても容易にツールの導入が可能です。本記事を参考にしてそれぞれの特性と自社が導入する目的を照らし合わせたうえで、導入するべきWeb接客ツールを決定しましょう。