「リスティング広告の効果を高めたい。」
「KW選定が重要らしいけれど、選び方が分からない。」
このように悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
この広告形式は、単語と内容、そして最終的に行き着くランディングページの全てが上手く連動することで、高い効果を発揮します。
そのため、単語の選択は広告の入口となる、もっとも重要な部分とも言えるでしょう。
今回の記事では、そんなリスティング広告に関する「KWの選び方」について、詳しく解説する内容となっています。
一読いただければ、そもそもこの広告についての基本的な知識はもちろん、効果が出るワードの選び方までが分かるようになります。
また、実際に選定する際に役立つツールについても紹介させていただきます。
ぜひ最後までご覧ください。
【選び方の前に】リスティング広告のキーワードとは?
リスティング広告における単語選定の解説に入る前に、まずはこの広告におけるKWとはどのようなものを指すのかについて確認しておきましょう。
この広告におけるワードとは、「ユーザーが検索するワードと、各検索エンジンにおいて上位表示される広告内容を一致させるために使う単語」のことです。
つまり、検索する内容や商品に関する広告を表示させるために、適切な単語を設定する必要があります。
もし関連性の低い単語を選定した場合には、想定していた効果を発揮できないというケースもあるでしょう。
つまり、広告内容に応じたワードを推察、選定することで、適切なターゲットユーザーに対して訴求することに繋がるのです。
表示される検索エンジンは、日本国内においては「Google」もしくは「Yahoo!」が主となっています。
基本的に1クリックごとに課金される仕組みである「クリック単価」で運用されるため、その単価は選定するワードによって異なってきます。
以降で、その単価について確認していきましょう。
リスティング広告のクリック単価の相場
クリック単価は、ユーザーが広告をクリックしなければ費用は発生しません。
単価の相場観については、その業界や単語、広告自体の品質などによって左右されますので、確定した固定価格というものはありません。
しかし、一般的な相場としては1クリック辺り安くて80円、高い場合では1,000前後となっており、多くのケースでこの間に収まることとなるでしょう。
業界としては、法律関連が最も高単価となりやすい傾向にあり、以降はIT関連、金融業界、マーケティング、家庭用品、自動車関連と続きます。
しかし、あくまでの傾向でしかありませんので、実際の単価については上記の限りとは言い切れません。
【豆知識】クリック単価の調べ方
ちなみに、クリック単価は事前に大まかに把握する方法があります。
以降は、Googleにおけるその手順となりますので、参考までに一度ご確認ください。
上記の工程は、相場の他にもクリック数や表示回数などの予測も確認できます。
選定前におおよその効果も把握できますので、ぜひご活用ください。
リスティング広告のキーワードの選び方【主な手順】
それでは、実際のワード選定の方法について、以下の時系列に沿った形で解説していきます。
また、追加の情報についても合わせて記載していきます。
まずは全体の流れを把握した上で、実際の選定作業ができるようになりましょう。
1.軸となるキーワード洗い出し
まず始めに、軸(メイン)となる単語を確定させる必要があります。
そのためには、以下の3つの作業を行った上で、進めるとスムーズに進むでしょう
- 広告内容のヒアリング
- 競合分析
- ターゲットニーズ分析
これらの作業を疎かにしてしまうと、大事な単語の抜け漏れに繋がる可能性があります。
広告効果を最大限にするためにも、しっかりと行なうことを心がけましょう。
そして、この作業を踏まえた上で候補となる単語が浮かび上がってきたら、以下の6分類に分けて詳しく考えていきます。
- 固有名詞
- サービス・商品名
- ニーズ
- 類似サービス・商品
- 周辺サービス・商品
- 購入タイミング
これらに当てはまる状況、単語を考察することで、適切な単語選定に近づけることが可能となります。
しかし、場合によっては効果的な単語の組み合わせを、自身で生み出すことが難しいケースもあります。
そのような場合の対策について、以下で解説していきましょう。
メディアからの洗い出し
まずは、以下の既存メディアを使用した方法です。
- 新聞
- 雑誌
- テレビ
- 本
リスティング広告はネットサービスの情報に偏ってしまう傾向がありますが、これらのメディアからもKWを拾うことができます。
これらのメディアからは、良くも悪くも求めていない情報にも出会うことができますので、自分の引き出しにないKWを生み出すことに一役買ってくれるでしょう。
ツールでの洗い出し
もう一つの方法は、以下のようなツールを使用する方法です。
- AdWordsキーワードプランナー
- Googleサーチコンソール
- サジェストワード
- 類義語
- 共起語
- 画像検索
ツールの使用により、適切なKWはもちろん、その他様々な情報を確認することが可能となります。
どうしても自分の知識だけでは補えない部分も出てきますので、積極的にツールも活用していきましょう。
2. 掛け合わせるキーワードを選ぶ(サジェスト)
上記の工程により、軸(メイン)となるKWが設定できました。
その次は、その軸に掛け合わせるサブKWを選定していきます。
例えば、軸を「ノート」という文房具に設定したとします。
そして、ノートと検索した時には、検索候補として「書きやすい」や「おすすめ」などの別ワードが出てくるでしょう。
この検索候補をサジェストと呼び、軸のKWを強化するために選定することで、広告の精度が上がるのです。
3.マッチタイプの設定
それぞれの軸、掛け合わせるKWが選定できたら、次はマッチタイプの設定を行います。
ここまでの選定作業がベストであったとしても、広告を掲載する範囲が適切でなかった場合、広告主の想定していない検索結果に配信される可能性があります。
そのような状況を防ぎ、適切な範囲において広告を表示させるために、この設定は必要不可欠となります。
【MEMO】そもそもマッチタイプとは?
これは広告の表示範囲を設定する作業を指す単語です。
マッチタイプにより配信範囲を拡大、もしくは縮小するなどの微調整が可能となるのです。
つまり、ユーザーがどのKWで検索した場合に、表示させたいのかを考慮した上で設定する必要があります。
そして、この設定のタイミングはKWの入札タイミングで行なうことができます。
ネガティブなキーワードの除外もすると良い
選定作業とは反対に、除外するKWも検討してみましょう。
例えば、「トラブル」「クレーム」「故障」「修理」といった、どちらかというとネガティブなワードは避けたほうが良いでしょう。
他にも、競合の商品名はもちろん、広告内容と関係のない単語等についても、除外することをおすすめします。
リスティング広告におけるキーワードの種類(マッチタイプ)
基本的に、関連性が高く、検索ツールが同一内容であると判断したものに対しては、自動的に広告が表示される仕組みです。
そのため、ある程度の「表記ゆれ」や「略語」などには対応しているため、細かく全ての条件に対して設定する必要がありません。
ここからは、そんなKWの種類について、以下の3つについて詳しく解説していきます。
完全一致
こちらは選定した単語と完全に一致した検索ワード、もしくはそれらに近しいパターンに当てはまった場合、広告が表示されます。
そのため、ターゲットとするユーザーへ直接訴求することが可能となり、比較的低予算でも高い効果を期待できるでしょう。
しかし、ある程度範囲が狭まるという点から、多くのユーザーに対してアピールすることには向いていません。
ピンポイントで訴求がしたい場合や、予算が限られているといった状況であれば有効活用することができるでしょう。
フレーズ一致
こちらは選定した単語と「同様の意味」を持つ検索ワードに対し、広告が表示されます。
ユーザーによって単語が変わるけれど、意味は同じである場合は多いでしょう。
例えば、「男性」や「メンズ」など、単語自体は違いますが検索内容は同じ場合、同様の広告を表示させることが可能となります。
そのため、先ほどの完全一致よりも広範囲のユーザーに対して訴求することができるでしょう。
しかし、「京都大学」という軸に対して、「京都の大学」という検索ワードの場合のような、似てはいますが違う意味の時には表示されません。
部分一致
こちらは選定した単語と関連性が高い検索ワードに対して、広告が表示されます。
さらに、ユーザー自身の検索履歴も考慮されるケースもあります。
つまり、必ずしも選定した単語が含まれている必要がないため、幅広いユーザーに対して訴求することができるのです。
その分、想定外のKWにも表示されてしまう可能性もあるため、アクションを起こさないユーザーからのクリック数が増える場合もあります。
部分一致での運用を行なう場合は、細やかな分析とメンテナンスを要しますので、手間がかかってしまうことは覚えておくべきでしょう。
【リスティング広告】キーワードを選ぶためのおすすめツール
選定の方法についてメディアでの洗い出しと、ツールでの洗い出しがあるということは前述した通りです。
メディアについては、テレビや雑誌など普段から目にする機会の多いものですので、特に紹介する必要はありませんが、ツールに関してはどのようなものがあるか知らない方も多いでしょう。
こちらではそんな選定ツールについて、主に活用されてい以下の2つについて紹介させていただきます
AdWordsキーワードプランナー
こちらは、主にGoogle広告を運用する場合において活用される、KW調査用のツールです。
主に以下の内容において、活用することができます。
- 設定ワードにおける広告の表示回数を確認
- 平均のクリック単価を確認
- 月額費用の目安、競合性を確認
- 費用対効果の確認
- 関連KWの洗い出し
- 検索ボリュームの確認、調査
基本的には無料で多くの機能が使えますが、有料版も有りそちらではより利便性の高い機能が活用できます。
Googleサーチコンソール
こちらは、Google検索におけるWebサイトの性能分析が可能となるツールです。
一般的に「サチコ」と略されることも多く、幅広い分野で活躍しています。
主に以下の内容において、活用することができるでしょう。
- 検索結果の掲載順位確認
- 表示回数の確認
- クリック数の確認
- 検索クエリの確認
- リンク状況の確認
こちらは完全無料で使用できますので、KW選定においても大きく役立つでしょう。
注意しなければいけない点は、Google検索にしか対応していないということです。
Yahoo!やその他検索エンジンにおけるサイト分析には使用できませんので、その場合は違うツールを使用する必要があります。
まとめ
リスティング広告におけるKW選定について解説してきました。
軸となる単語と、マッチタイプの選択が広告の運用成果に大きく影響するでしょう。
本記事で解説した内容により、適切な単語選定、運用結果に繋がりましたら幸いです。