Google広告には様々な機能、オプションが存在しています。
その中でも2022年2月には、広告表示オプションに関する内容がアップデートされました。
「広告表示オプション(自動)」と呼ばれるものですが、本記事はその機能や種類といった基本的な内容を解説する内容となっています。
また利用する上でのメリットとデメリットについても合わせてお伝えしますので、一読いただけますと今後の運用の際の参考になるはずです。
ぜひ最後までご覧ください。
【Google広告】広告表示オプション(自動)って何?
このオプション機能は、Web広告において代表的なものである「リスティング広告」において、そのテキスト内容だけではなく、その他にも様々な情報を追記して訴求することができるものです。
そして、その追記情報については、オプションの名称にあるように、Google自身が自動的に作成することが可能です。
つまりGoogleが、指定の広告の成果向上に繋がると判断した内容を、自動的に追加してくれるということになります。
Google広告とYahoo広告での違い
日本国内において、Web広告は「Google」と「Yahoo!」が2強という状況になります。
しかしながら、それぞれにおいて使用できるオプションの数が違うことには注意しなければいけません。
それぞれの数については、以下の通りとなっています。
- Google:11種類
- Yahoo!:4種類
このように、Yahoo!に2倍以上の差をつけて、Googleの方が選択できるオプション数は豊富に揃っているのです。
また、Yahoo!で選択できる内容はGoogleにおいても同様の機能が存在していますので、基本的にこのオプションを選択する上では、Googleが大きく優位と言えるでしょう。
>>GoogleとYahooの広告の違いとは?|強みや種類を徹底比較
【Google広告】広告表示オプション(自動)の種類
それでは、11種類あるオプションについて、ここからはそれぞれの内容について解説していきます。
概要から、使用することで効果が上がりやすい場面、商材も合わせて記載していきますので、ご自身の状況を踏まえた上でご覧ください。
1.サイトリンク表示オプション
こちらは一般的に、最も多く使用されているものです。
表示される情報量が多いため、複数のリンクにより訴求内容を充実させることはもちろん、顧客に合わせた特設サイトへの誘導も可能となります。
そのため業界や商品、サービスを問わず幅広い分野にて有効活用することができるでしょう。
その中でも、訴求したい商品やサービスの数が多い状況においては、より一層高い効果を発揮することが期待できます。
2.コールアウト表示オプション
こちらは前述したオプションのように、顧客を特設サイトなどへ誘導させることはできませんが、その内容や特典といった詳しい追加情報を訴求することが可能です。
サイトへのリンクとの併用が可能ではありますが、テキストによる情報のみを取り扱います。
記載のスケジュール設定も可能ですので、一般的には季節ごとのキャンペーンといった期間限定の内容を訴求する際に多く利用されます。
また広告自体の枠の大きさも拡大しますので、顧客のクリック率を高めることにも繋がるでしょう。
3.構造化スニペット表示オプション
こちらはテキストによる広告の直下に、KWのような端的な文言を追加することができます。
一見すると「コールアウト表示オプション」に近しい気がしますが、こちらはGoogle広告に用意されている13種類のヘッダーを選べるということが主な違いとなります。
選択したヘッダーから、訴求したいサービス内容を選択することで、より的確で詳細な情報を顧客へ伝えることが可能となります。
そのため、商品やサービスの内容や中身をより具体的に理解してもらいたいといった状況で、大きな効果を発揮することが考えられるでしょう。
4. 画像表示オプション
こちらは名称からも分かる通り、広告の全体やテキストでの訴求と共に、選択した画像を表示させることができます。
2021年5月にリリースされている、比較的最近のオプションです。
顧客に対して視覚的に訴求できるため、テキストだけでは伝えきれない情報を上乗せすることができます。
そのため食品関連はもちろん、質感をアピールしたい商品において高い効果を発揮するでしょう。
5. 電話番号表示オプション
こちらは広告の中に電話番号を記載させることができます。
さらに、顧客がスマホで開いた際にはタップするだけで直接発信することが可能です。
パソコンで開いた場合にはタップからの発信機能は無くなり、単に電話番号を表記するだけということは注意しましょう。
また店舗の運営時間内など、電話対応が可能な時間帯に限っての表示も設定できますので、顧客が必要のない不満を持つ心配もありません。
こちらは実店舗があるケースでの運用はもちろん、電話でのやり取りが有効な緊急性の高いサービスなどにおいても高い効果を発揮するでしょう。
6. リードフォーム表示オプション
こちらは、表示される広告の直下に「お問い合わせ」や「資料請求」といった、アクションが可能となるフォームリンクを設置することができます。
顧客としてはサイトに訪れてフォームを探す手間が省けますので、見込み客の獲得に繋がることが考えられるでしょう。
しかし、質問内容などについては限られており、基本的な表示形式は以下の通りです。
- 検索
- 動画
- ファインド
- ディスプレイ
一般の見込み客を掘り起こすことはもちろんですが、企業同士の取引をメインとする商品やサービスの訴求においても大きな効果が期待できるでしょう。
7. 住所表示オプション
こちらは名称の通り、実店舗を持つケースにおいてその住所を表示させることができます。
また、単なる住所のテキストだけではなく、以下のような情報も合わせて表示することが可能です。
- 現在位置からの距離・ルート(スマホの場合)
- タップ発信が可能な電話番号(スマホの場合)
- 営業時間
- 写真
このように、その他のオプションと併用することで、より高い効果を発揮することが考えられるでしょう。
8. アフィリエイト住所表示オプション
こちらは、顧客が検索した商品を取り扱っている最寄りの店舗を広告直下に表示させることができます。
日本国内においては、現状で小売りチェーンや自動車ディーラーなどを通した販売において使用することができます。
実際に対象であるかに関しては、Google広告が公式に公表している内容を確認してみましょう。
さらに、通常の住所表示同様、現在地から実店舗までのルートも確認できますので、利便性の向上にも貢献することが考えられます。
店舗への来店を促したい広告主へ、通常の住所表示と合わせておすすめと言えるオプションでしょう。
9. 販売者評価広告表示オプション
こちらは自社サイトではない通販サイトなどにおける、レビュー情報を広告内に表示させることができます。
ネット上におけるレビューは購買行動に大きく影響することから、商品やサービスに対する好意的な意見はコンバージョン率の向上に直結するでしょう。
内容については、主に以下のようなものを記載することが可能です。
- 5つ星での評価
- 評価された件数
- 評価の具体的な理由
- 受賞している内容
- レビューの引用(許可が必要)
多くの場合、ECサイトにおいて高い効果を発揮することが期待できるでしょう。
10.アプリリンク表示オプション
こちらはテキストによる訴求と同時に、アプリのダウンロードページへのリンクを表示させることができます。
当然、ダウンロード先については「Google Play」と「Apple Store」に対応できます。
この2つのダウンロード先については、顧客が利用している端末に応じてリンクが設定されますので、広告主が特別な操作を行なう必要はありません。
自社アプリがある場合はもちろん、通常のアプリサービスのダウンロードに繋げたい場合は必須と言えるオプションでしょう。
11.価格表示オプション
こちらは名称の通り、広告直下に訴求したい商品やサービスの価格を表示させることができます。
価格だけではなく、その名称と関連する情報説明も、リンクを付けた状態で載せられます。
パソコン、スマホでのアクセスに応じた、適切な表示形式を取ることで視認性も高く、コンバージョン率の向上に繋がることが期待できるでしょう。
ECサイトはもちろん、価格の変動が多い商品やサービスにおいて、有効な訴求方法となることが考えられます。
【Google広告】広告表示オプション(自動)のメリット
前述したように多くの種類があるオプション機能ですが、導入するメリットについては大きく以下の3点をあげることができます。
導入しやすい
基本的にオプションの導入に関しては、機能設定をオン・オフを切り替えるのみで導入が可能です。
そのため、複雑な画面操作が必要なく運用者を問わず導入することができるでしょう。
設定項目が多いケースや、導入にあたって条件をクリアしている必要なども特にありませんので、この点は大きなメリットとして考えられます。
コンバージョンの向上
それぞれの特徴でも解説してきた通り、通常の広告内容に付け加える形で訴求することができますので、結果としてコンバージョンの向上に大きく繋がるでしょう。
住所や電話番号、他社のレビュー情報など、顧客が欲しいと考える情報を先回りして提供できますので、導入の有無による差は比較にならないかもしれません。
Web広告を掲載する大きな目的は、やはり最終的な購買や契約に繋げることです。
その道筋を広げるための手段として、非常に有効なものとして活用できるはずです。
品質スコアの向上
オプション機能を利用することで、広告自体の品質スコアが改善、向上されやすくなります。
なぜなら、Google広告のランクは入札単価だけではなく、広告表示オプションやその他広告フォーマットの見込み効果を使って計算されるからです。
導入することで顧客の利便性は向上します。
その結果、品質スコアも向上することに繋がるということです。
【Google広告】広告表示オプション(自動)のデメリット
導入も簡単な上にメリットも複数あることから、一見すると大きなデメリットは内容に感じられるかもしれません。
しかし以下の2点に関して把握しておかなければ、損をする可能性がありますのでデメリットとして解説させていただきます。
異なった表現で配信される場合がある
このオプションは冒頭でも解説した通り、自動で作成されるという特性を持っています。
そのため、場合によっては広告主が想定していない表現や、そもそも異なった表現で配信される場合もあります。
誤った表現によって世間に誤解を与えてしまわないよう、取り扱う商品やサービスによっては自動ではなく通常の広告表示オプションを設定した方が良い場合もあるでしょう。
特に法律に関するものや、表現の違いによって混乱を招いてしまうことが考えられる時には、導入前に一度よく考えるようにした方がいいかもしれません。
二重課金されてしまう場合がある
顧客が広告の見出しをクリックした後、再度オプションのリンクをクリックしたようなケースでは、その両クリックに対して課金が発生する、つまり二重課金されてしまう場合があります。
このケースについては意外と数は少なくなく、想定していた以上の広告費用となる可能性もゼロではないことは覚えておきましょう。
しかし、その分しっかりと訴求できているとも捉えることができますので、必要以上にデメリットと考えなくても良いとも言えるかもしれません。
まとめ
Google広告における、自動表示オプション(自動)について解説してきました。
適切に設定し利用できれば、導入前後で広告の効果は大きく変わることが期待できるでしょう。
しかし、その利用にあたっては自動であるが故に注意しなければいけない点も、いくつか存在しています。
本記事を参考に、より効果的な広告運用に繋げていただければ幸いです。