検索サービスは現在、「Google」と「Yahoo!」の2つが圧倒的シェアを占めています。
しかし、実際にWeb広告を出す際に「GoogleとYahoo!どちらに出稿するべきなのか」や「そもそもこの2つの違いは何か」といった疑問を持たれる方も少なくないでしょう。
今回の記事では、そんなGoogleとYahoo!の広告の違いについて解説してきます。
GoogleとYahooのリスティング広告の違いとは?
検索エンジンと言えば、GoogleとYahoo!の2つを思い浮かべると思いますが、その2つの中での広告については、どのような違いがあるのでしょうか。
これからWeb広告において、商品やサービスを広めようと考えている場合には、これらの違いを知っておいて損はないでしょう。
まずはそれぞれのサイトにおける広告の違いを解説していきます。
- 【前提知識】リスティング広告とは?
- Google広告とは?
- Yahoo広告とは?f
【前提知識】リスティング広告とは?
この広告とは簡単に言うと、「検索結果に基づいて表示される広告」のことです。
ピンポイントの単語に対して、広告を表示させることができるので、ユーザーの興味関心が高いことが多く、結果として高いコンバージョン率を期待することができます。
検索欄の上部に表示されることから、SEO対策による時間を必要としないことも強みの1つとなっており、Web広告における主流とも言えるものとなっています。
Google広告とは?
Google広告とは、大きく以下の7つのタイプに分けることができます。
・テキスト広告:サイトにテキストで訴求できる。
・ディスプレイ広告:画像や動画とテキストを合わせて訴求できる。
・ショッピング:商品画像や値段を訴求できる。
・動画:動画を使用して音声などで訴求できる。
・アプリ:アプリの内容を訴求できる。
・ローカル:マップなどに実店舗を訴求できる。
・ファインド:複数の画像で訴求できる。
このように、それぞれの広告に適した内容と場所において訴求することが可能となっています。
Yahoo広告とは?
Yahoo!広告は、大きく以下の2つに分けることができます。
・検索広告:検索結果に表示できる。
・ディスプレイ広告:画像や動画とテキストを合わせて表示できる。「予約型」と「運用型」の2つに分かれる。
Googleと比較した時にどうしても種類が少なく感じてしまいますが、それぞれに細かい違いや強みが存在しています。
次項でそれらの内容について確認していきましょう。
Google広告とYahoo広告の違いを比較
それぞれに広告内容に違いがあることは前述した通りです。
それでは、より詳しい内容について確認していきましょう。
- 【最新】ユーザー数が多いのはGoogle/Yahoo!/Bing
- ユーザー層
- 広告の種類
- 審査期間
- 掲載サイト
上記の5つの側面から、GoogleとYahoo!の広告についての違いを比較していきます。
【最新】ユーザー数が多いのはGoogle/Yahoo!/Bing
検索サービスは複数存在していますが、ユーザー数の上位3つは以下の通りになります。
- Yahoo!
- bing
1位のGoogleと2位のYahoo!が圧倒的なユーザー数となっており、この2つを合わせると90%以上のシェアを占めます。
しかし3位のBingも、年々ユーザー数を伸ばしている傾向にありますので、これから先の広告運用においては無視できない存在となることも考えられるでしょう。
ユーザー層
それぞれの検索サービスを使用しているユーザー層を確認しても、全体的にGoogleのシェアが高い状況となっております。
しかしその中でも、若年層ほどGoogleの使用率が高い傾向にあります。
Googleの高い拡張サービスやファイル管理などと連携していることで、ITの使用に長けている年代ほど利用していると考えられるでしょう。
対してYahoo!は、比較的中高年層において使用率が高くなる傾向にあります。
広告の種類
広告の種類については、大まかに以下の通りとなります。
・Google:7種類
・Yahoo!:2種類
それぞれの内容については前述した通りです。
数だけで比較すると、Yahoo!が見劣りしてしまいますが、しっかりと強みもありますので後述させていただきます。
審査期間
広告の審査に必要な期間については、おおまかに以下の通りとなります。
- Google:通常1営業日以内
- Yahoo!:3営業日前後
Googleでは2日を過ぎても審査が終了しない場合、運営への問い合わせを推奨しています。
Yahoo!では、広告管理ツールで進捗や内容についての確認をおこなうことが可能となっています。
提携サイト
掲載されるサイトや場所についても大きく異なってきます。
Googleでは検索結果画面はもちろん、マップやアプリ販売(Google Play)からYou Tube、メールサービス(Gmail)、その他提携サイトやアプリといった、関連するサービスなどにおいて掲載されます。
具体的な掲載サイトについては公表されていませんが、実際の推定として200万を超える数だと考えられています。
対してYahoo!についても、ヤフー株式会社の関連サービスやアプリなどに加え、提携サイトにおいて掲載されます。
Google広告とYahoo広告の強み
Web広告は、掲載される媒体の強みを理解しておくことが重要です。
そのようなユーザーに対して、どのようなサービスや商品を訴求したいのかを前提に、それぞれの強みを確認してみてください。
Google広告の強み
Yahoo広告の強み
- Google広告の強み
- Yahoo広告の強み
Google広告の強み
Google広告の強みは多くあげることができますが、やはり世界シェアトップのサービスであることから、多くのユーザーへリーチできることが一番でしょう。
次に、Google広告は「自動入札機能」と呼ばれるものがあり、こちらを使用することで、設定した目標に応じた広告掲載を自動で進めることができます。
機械学習を元に進められるので、人間が考えて運用するよりも高い精度で入札することができるでしょう。
また、クリックされた回数だけコストが発生するシステムのため、上限金額の設定が可能。
このため低予算での運用もできることから、広告掲載のハードルは低くなります。
さらに管理画面において、リスティング広告とディスプレイ広告を同時に確認できるといった、使いやすいインターフェースも強みの1つと言えるでしょう。
Yahoo広告の強み
Yahoo!広告の強みとしては、日本で最も大きな検索サービスであることがまずあげられるでしょう。
前述したように、比較的中高年層での使用率が高い傾向にあるため、国内のこれらの層への訴求は効果的に運用することが期待できます。
また、Yahoo!経由でのサイト閲覧が多く、そこから広告主のサイトを訪れたユーザーへ対して広告を表示させるといった、リターゲティング広告との相性も抜群です。
加えて広告の配信先はYahoo!提携サイトが主となるため、法人サイトなどの信頼性が高いページで表示されることも大きなポイントです。
他には、広告運用へ向けた基礎知識を学べるサービスを用意していることから、初心者にも優しい仕組みが整っています。
初期設定などの不明点があった場合には、Yahoo!専門スタッフが代行してくれる「設定代行サービス」が充実していることも大きな強みでしょう。
Google広告とYahoo広告のデメリット
広告掲載にあたっては、強みだけではなくデメリットも把握している必要があります。
それぞれの内容について確認していきましょう。
- Google広告のデメリット
- Yahoo広告のデメリット
Google広告のデメリット
Google広告については掲載企業数が比較的多く、結果として入札競争が激しい傾向にあります。
さらに低品質の広告である場合や、検索ボリュームの少ないピンポイントの訴求については、入札価格が低い場合には掲載されないというケースが多くなってしまいます。
そのため価格が高くなってしまう場合もあり、余裕をもった広告予算がないと厳しい場合もあるでしょう。
人気のキーワードでは特にその傾向は高くなりますので、検索ボリュームが高すぎることなく、低すぎないといったバランス感覚が求められることになります。
Web広告運用を担当する人材が必要となる場合も多く、もし適切な人員がいない場合は研修などによる育成を考えなくてはならないかもしれません。
Yahoo広告のデメリット
Yahoo!広告は、検索広告とディスプレイ広告の2つで管理画面が別のもとになっています。
さらにアカウントもそれぞれ違うものに分かれていしまっていますので、複数の広告媒体を運用している時には非常に複雑な操作となってしまうでしょう。
これは予算管理の面ではそれぞれに配分がしやすいといった側面もあるのですが、それ以上に通常管理と操作面での煩わしさが大きくなってしまいます。
また、広告掲載の審査が厳しい傾向にあります。
検索キーワードにふさわしい内容であるかや、誹謗中傷などの内容はもちろんですが、Yahoo!のガイドラインに違反していないかといった、複数の側面から審査がおこなわれます。
そして、広告内容が問題ないかといったことを「システム」と「目視」での審査を取って、ようやく掲載が可能となるのです。
このことから、他媒体よりも審査が厳しく、審査落ちによる掲載停止が発生しやすい傾向にあります。
Google広告とYahoo広告のおすすめユーザー層
「それぞれ違いがあることは分かったけれど、実際どう判別すればいいのか?」と疑問に思われた方も多いかもしれません。
ここからは実際にGoogle広告とYahoo!広告、それぞれへの掲載をおすすめできるユーザーについて解説していきます。
ご自身の想定される状況や内容に合わせて、判断してください。
Google広告のおすすめユーザー
世界最大の検索エンジンですので、まずはGoogle広告が考えられると思いますが、具体的には以下のようなユーザーに対してはおすすめと言えるでしょう。
- アプリ使用者へ訴求したい
- 海外向けの広告を運用したい
- 予算が少ない
やはり国内外に広く掲載できるという点は、Google広告の圧倒的な強みです。
またスマホ向けアプリなどの使用者への訴求についても、こちらがおすすめとなるでしょう。
とくに若年層はパソコンからのアクセスではなく、スマホからのWeb閲覧が多い傾向にあります。
このような層へ向けたアプリ広告はGoogle一択という状況です。
他にも、クリックの回数にのみコストが発生するという特性から、少額予算からの運用ができますので、このようなケースでもGoogle広告はおすすめできます。
Yahoo広告のおすすめユーザー
Yahoo!広告での検討をおすすめするユーザーは、以下のような場合があげられるでしょう。
- 法人向けに絞って掲載したい
- 中高年以上へ向けて訴求したい
- パソコンユーザーへ向けて訴求したい
Yahoo!広告の掲載先は、法人媒体などの信頼性の高いサイトが主になります。
そのため信憑性は比較的高くなりますので、法人向け広告を訴求したい場合にはYahoo!広告は適切と言えるでしょう。
また使用しているユーザー層については中高年以上の割合が高いため、この層への訴求も効果的におこなえると考えられます。
さらにスマホではなくパソコンからWeb閲覧が多い傾向にあるため、ユーザー層の絞り込みも比較的容易かもしれません。
まとめ
それぞれの強みとデメリットから、掲載すべきおすすめユーザーが分かっていただけたかと思います。
違いが分かりにくい2サイトですが、適切に使用すれば広告効果を高めることも可能でしょう。
そのために今回の記事が参考になりましたら幸いです。